老人ホームで飲酒は可能?飲酒可の施設にはルールや決まりはある?
「毎日の晩酌が何よりの楽しみ」という高齢者にとって、老人ホームで飲酒ができるかどうかはとても重要な問題です。
老人ホームへの入居を検討する際には、嗜好品の持ち込の可否や規定・ルールについて詳細を確認しておきましょう。
本記事では、老人ホームでの飲酒の可否や施設における飲酒のルール・注意点を紹介します。
目次
老人ホームでの飲酒の可否は施設による
老人ホームでの飲酒が可能かどうかは、その施設の判断に任されています。
老人ホームにおけるアルコール類の扱いはどのようになっているのでしょうか。傾向を見ていきましょう。
自立した人向けの老人ホームなら可能なケースが多い
自立した方を対象としている老人ホームは、飲酒に関しても問題ないとするケースが多いようです。老人ホームを探すときの条件に「飲酒可能」を挙げておけば、該当する老人ホームは複数出てきます。
例えば「健康型有料老人ホーム」「サービス付き高齢者住宅」「ケアハウス」などは、健康で自立した方向きの老人ホームです。入居者の自由裁量が認められている部分も多いため、晩酌用のアルコールを持ち込めるところを見つけやすいでしょう。
要介護者向けの老人ホームは飲酒不可のところも
要介護者向けの老人ホームは、自立した人向けの老人ホームよりは厳しいルールが設けられる傾向があります。
持ち込める嗜好品の自由度は低く、飲酒不可としているところも多いでしょう。
例えば認知症患者のケアを行うグループホームや特別養護老人ホーム・介護老人保健施設といった介護福祉施設は、持ち込みについて細かなルールがあるケースがほとんどです。
アルコールを持ち込めたとしても、自宅のような自由な飲酒は難しいでしょう。ルールは施設ごとに異なるため、必ず事前に詳細を確認してください。
また「飲酒可能」としている施設でも、当然ながら本人の健康に不安がある場合は認められません。
飲酒可能なのは、医師が問題ないと認めたケースのみです。
2. レクリエーションとして認めているところもある
自立した方向きの老人ホームなら、気軽にお酒を楽しめるバーを備えているところもあります。
特定の時間・曜日になれば入居者が集まり、楽しくお酒を楽しめるでしょう。
また一般的な老人ホームでも、月に1度くらいの頻度で食堂での飲酒を可能にし、入居者を楽しませるところがあるようです。
娯楽の少ない高齢者にとっては、晩酌が何よりの楽しみというケースが少なくありません。
入居者の飲酒のニーズに応えるため、老人ホームではさまざまな取り組みが行われています。
飲酒可能な老人ホームで守るべきルール
比較的健康な方であれば、飲酒可能な老人ホームを見つけることは難しくありません。ただし自宅と同じ感覚で入居すると、「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースもあります。
老人ホームの飲酒ルールについて、確認しておきましょう。
飲酒は決められた場所のみ
老人ホームでは、多くの入居者と共同生活をすることになります。
「施設内のどこででも飲酒をして良い」とするところはなく、飲酒の場所が厳密に定められているケースがほとんどです。
例えば要介護者も利用する老人ホームであれば、飲酒も施設によって管理されます。「老人ホーム内のレストランのみ」などとし、自室での晩酌は認められないケースが多いようです。
一方、健康で自立した方向きの老人ホームは、公共の場での飲酒が禁止される傾向にあります。
晩酌をしたい場合は、自室のみとなるでしょう。
飲酒の量・時間
老人ホームによっては、「ビール○杯」「日本酒○杯」・「○時~○時まで」などと量や時間に規定を設けています。
パンフレットに「飲酒可能」とある場合でも、「どこで」「どのくらい」「何時まで」飲酒できるのかどうか確認が必要です。
老人ホームでの飲酒の注意点
老人ホームでは「自宅とは違う」ということを理解した上でアルコールを楽しみましょう。
老人ホームでの飲酒で、気を付けたいポイントをご紹介します。
老人ホームの指示に従う
老人ホームに入居した場合は、生活の管理を老人ホーム側に委ねることになります。
ルールを守って飲酒していたとしても、老人ホーム側から飲酒を控えるよう指示された場合は従いましょう。
高齢者の飲酒は、体調不良や足腰の不安定さにつながるケースがあります。
また人によっては、飲酒によって性格が豹変したり暴力的になったりするケースも少なくありません。
こうした変化は、指摘されないと自分では気付きにくいものです。「飲酒をしても問題ない」など、勝手な自己判断は避けてください。
他の入居者に迷惑をかけないことも重要
アルコールで気分が良くなるのはよいですが、大声を上げたり騒いだりするのは控えましょう。
1人部屋だったとしても、隣の部屋や廊下などに声が漏れるかもしれません。共同生活を送っているという意識を持ち、配慮することが必要です。
また入居者の中には、アルコールが苦手な人もいるかもしれません。アルコールの臭いをさせながら共用の場に行くのも控えてください。
老人ホームでの飲酒はルールを守ることが大切
高齢者だからこそ、毎日の晩酌を楽しみにしている人はたくさんいます。
本人の体調や判断力に問題がなければ、飲酒できる老人ホームも見つかるでしょう。
飲酒できる老人ホームを探すときのポイントは、飲酒の場所・時間・種類・量などについてどのような決まりがあるかを確認することです。
老人ホームでは他の入居者と共同生活を行うことになります。自分勝手な振る舞いで、他人に迷惑をかけないことが大切です。